病院からのお知らせ

病院長挨拶―再編統合とその後の外来診療について―

いつも三条総合病院に多大なご理解とご支援をいただきまして、大変ありがとうございます。

 

守門岳の北向きの斜面に雪が降ったようでうっすら白く見えます。今年はどんな冬になるのでしょうか。気象庁発表の降雪量の予報では、平年並み、平年よりやや多いがともに40%の確率ですが、ここ数年思わぬ時期に、思わぬドカ雪もあり心配はつきません。

 

すでにご承知と思いますが、当院は令和6年3月頃、県立燕労災病院と統合し新しい病院、「済生会新潟県央基幹病院(以下、県央基幹病院)」となります。JR燕三条駅近くの開院予定地では着々と本体工事が進んで、新病院の姿が明らかとなって来ています。そして当院はあと1年数ヶ月あまりで閉院となります。

 閉院が徐々に近づくにつれ、私の外来診療の時にも、

 「来年(令和5年)の3月で病院は無くなってしまうのでは無いのですか。」

「先生、これから私はどこに通院すれば良いのですか。」

「閉院したら先生はどこに行くのですか。」

など、今後の外来通院について不安の声を聞くことが多くなりました。

 

改めて以下の事をご確認ください。

 まず、県央基幹病院の開院、同じく三条総合病院の閉院の時期は、令和6年(2024年)3月頃です。今まで令和5年度末と表現していたため、混乱を招いていましたが、県央基幹病院の開院、そして当院の閉院は、令和6年3月頃である事をご確認ください。

 次に、閉院後の外来診療です。県央基幹病院は、紹介患者を基本に診療を行う予定です。しかし、県央基幹病院は、県立燕労災病院と当院が再編統合してできる新しい病院です。今まで両病院に通院していた多くの方々を、すべて周辺の病院・医院にお願いする事は難しく、開院直後は県央基幹病院が、その受け皿になることが必要と考えております。したがって、当院に現在通院中の方は、患者本人・ご家族の希望があれば、原則、県央基幹病院へ通院が可能です。当然、ご希望なら周辺の医療機関へのご紹介も可能です。

しかし、未だ県央基幹病院の診療科および医師の構成等がはっきり決まっているわけではありません。県央基幹病院で、担当可能な診療科や担当医師の受け皿が無い場合には、ご希望に添えず、周辺の病院・医院にご紹介する場合もある事はご理解いただきたくお願い申しあげます。

閉院後、職員の多くは県央基幹病院へ移りますが、現在、外来診療を担当している一人ひとりの医師が県央基幹病院で診療を続けるかどうかは、未定の場合もあり、担当の医師に直接お問い合わせください。その上で、今後のご自身ご家族の通院先についてお決めいただければと思います。常勤医で無く、出張医が担当している場合など、診療科によっては、例外もありますが、基本的にはこのように対応にしたいと考えております。

 

疑問な点、ご意見等がありましたら、院内に投書箱もありますのでご利用ください。今後も、受付前の掲示板やホームページでも情報を発信していきます。

 

 話は変わりますが、いよいよ訪れる雪国の冬、新潟の冬は、雪の降らないところに住む人達からすると想像も付かないほど厳しいものです。

「どうしてこんなに雪が降るのだろう。」

「どうして豪雪の土地に住んでいるのだろう。」

と思ったこともありました。最近少し違う感情も出てきました。

「何のためにこんなに雪が降るのだろう。」

「何のために豪雪の土地に住んでいるのだろう。」

と。物事にはすべて、良いことにも悪いことにも何らかの意味があり、それを探っていくことが大切なのでは無いのだろうかと思い至りました。

病気も同じでは無いのかと。病気になると

 「なんで自分はこんな病気になったのだろう。」

と思い、不安や後悔、人によっては怒りがこみ上げてきます。しかし、

 「何のために自分はこの病気になったのだろう。」

と、思うと少し見える景色が変わってきます。取り戻せない過ぎ去った時間を追いかけるより、病気から出発して、これからの人生を前向きに考える事ができると私は思います。それが自分自身であっても、ご家族であっても。病気をきっかけとして、これからの自分、自分と家族や周囲の人との関係を、前向きに考える事ができるようになると思います。

なかなか、簡単では無い事は承知していますが、病院そして職員がその手助けをできたら理想的だなと思います。

 

今の想いも少し述べさせていただきました。春の来ない冬はないと、巷間では言われます。しかし、冬が厳しければ厳しいほど、春の訪れが待ち望まれるのも真実です。まもなく来る冬を楽しみ、心の踊る春を、いつものように雪国の人間らしく待ちたいと思っています。

 

  雪に伸び月にふくらみ猫柳                  茂野 六花

 

閉院がだんだん近づいては参りますが、今後とも三条総合病院を、何卒よろしくお願い申し上げます。

令和4年11月

 

JA新潟厚生連三条総合病院 病院長  岩渕洋一

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